なぜ拘縮は起こるのか?
時間が経ってから鼻が変形する本当の理由
「手術直後はきれいだったのに、数ヶ月後から鼻先が上を向いてきた。」
「最初は気にならなかったのに、年々鼻が短くなっている気がする。」
拘縮鼻の患者様から、このようなお話を伺うことは少なくありません。
「手術は成功したはずなのに、なぜ時間が経ってから変形してしまうの?」
今回は、拘縮が起こるメカニズムについて解説します。
拘縮は突然起こるものではありません
拘縮は、ある日突然起こるものではありません。
手術後、体は傷を治そうとして傷口を修復していきます。
本来であれば、この治癒反応によって自然に傷は落ち着いていきます。
しかし何らかの理由で炎症が長引いたり、組織へ強い負担がかかり続けたりすると、身体は必要以上に傷を治そうとしてしまいます。
その結果、硬い瘢痕組織が増え、皮膚や組織が縮んでしまうのです。
これが拘縮鼻の始まりです。
原因① 慢性的な炎症
拘縮の最も大きな原因の一つが「炎症」です。
炎症が長期間続くと、
身体は傷を修復しようとしてコラーゲンを大量に作ります。
しかし、このコラーゲンが過剰になることで、
組織は柔らかく治るのではなく、
硬く縮みながら治癒してしまいます。
その結果、
鼻先が引っ張られ、
徐々に上向きの鼻へ変化していきます。
原因② プロテーゼによる刺激
プロテーゼそのものが悪いというわけではありません。
しかし、
サイズが合っていなかったり、
皮膚へ強い負担がかかっていたりすると、
長期間にわたり組織へ刺激が加わることがあります。
その刺激が慢性的な炎症となり、
拘縮へつながるケースもあります。
特に、
皮膚が薄い方や何度も手術を受けている方では注意が必要です。
原因③ 感染
拘縮を最も強く引き起こす原因の一つが感染です。
感染が起こると、
身体は細菌と戦うために強い炎症反応を起こします。
炎症が治まった後も、
傷跡が硬く残り、
皮膚や軟部組織が強く縮んでしまうことがあります。
そのため感染後の鼻は、
通常の修正鼻よりもさらに慎重な治療が必要になります。
原因④ 繰り返される手術
修正回数が増えるほど、
皮膚や軟部組織へのダメージは少しずつ蓄積していきます。
その結果、
・血流の低下
・癒着
・瘢痕形成
が起こりやすくなります。
だからこそ、
「何度も少しずつ修正する」
よりも、
一度の手術で長く安定する鼻を目指すことがとても重要なのです。
拘縮は「手術」だけでは治らないこともあります
拘縮鼻では、
皮膚そのものが硬くなっていることがあります。
その状態で無理に鼻を伸ばそうとしても、
皮膚の張力に負けてしまい、
再び短くなったり、
軟骨が変形したりする可能性があります。
BIKANでは、
必要に応じてSVFやPRPなどの再生医療を組み合わせながら、
まず皮膚や組織の状態を整えてから再建手術を行うこともあります。
「土台を整えてから再建する。」
これが、拘縮鼻治療で私たちが大切にしている考え方です。
次回予告
次回は、
「拘縮鼻は時間が経てば治る?」
をテーマに、
「様子を見れば良くなるのか」
「マッサージで改善するのか」
「いつ治療を受けるべきなのか」
など、多くの患者様が疑問に思われるポイントについて詳しく解説していきます。
拘縮が起こる原因とメカニズムに関するよくあるご質問(FAQ)
Q. 過去の鼻整形の後に一度「感染(赤みや腫れ、膿)」を起こしたことがあります。やはり拘縮鼻になるリスクは高いのでしょうか?
A. はい、非常に高いと言えます。感染は拘縮を最も強力に引き起こす引き金の一つです。お鼻の内部で細菌による強い炎症が起きると、身体は防衛反応としてそのダメージを修復しようと過剰なまでに硬い瘢痕(傷跡)組織を作り出します。炎症が鎮静化した後も、この強固な瘢痕組織が周囲の皮膚や軟骨を内側へ強く引き込み続けるため、感染を経験されたお鼻の修正には、通常の他院修正よりもさらに高度で慎重な剥離・再建技術が必要とされます。
Q. なぜ何度も修正手術を繰り返すと、拘縮が起こりやすくなってしまうのですか?
A. 手術の回数を重ねるごとに、お鼻の内部組織は何度もメスで切開され、剥離されることになります。これにより、組織へ酸素や栄養を届ける「微小な血管(血流)」が徐々に断たれて低下し、正常な組織の代わりに硬い瘢痕組織や強固な癒着が形成されやすくなるためです。組織のキャパシティ(耐久力)が限界を迎えると、ひきつれ(拘縮)が一気に進行します。だからこそ、何度も小出しに修正を繰り返すのではなく、信頼できる医師のもとで一度で完結する堅牢な土台を組むことが極めて重要なのです。
Q. ガチガチに硬くなってしまった拘縮鼻の皮膚に対し、SVFやPRPといった再生医療を行うとどのような効果があるのですか?
A. 拘縮が深刻なケースでは、皮膚自体が線維化して弾力性を失っており、その状態のまま軟骨で無理に鼻先を下へ伸ばそうとしても、皮膚の強い引き戻し張力によって軟骨が曲がったり、最悪の場合は皮膚が破れたりするリスクがあります。手術前、または手術と同時に脂肪由来幹細胞(SVF)や多血小板血漿(PRP)をお鼻の組織に注入することで、低下していた血流の再開を促し、硬くなった組織を柔らかく「ほぐす」効果が期待できます。皮膚の柔軟性と厚みを復活させてから再建を行うことで、安全かつ劇的な変化を長く維持できるようになります。
BIKAN CLINICでは3D-CT撮影を用いたカウンセリングを行っています。初めての鼻整形や他院修正、再手術など、どんな小さなお悩みでもお気軽にご相談ください。 無理な勧誘や営業は一切ありません。まずはLINEからお気軽にご相談ください。
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